東日本大震災における活動記録

死者1万5884名、行方不明者2663名(2014年3月現在)。

未曾有の大災害をもたらした東日本大震災を経験した私たちは、ある危機感に直面しました。

それは、豊かさゆえに本来人間が備えていたはずの生きるための知識・技術が薄弱になっていたという現実です。

 

震災直後の復旧活動を通じてその危機を痛感した私たちは、次世紀を生きる子どもたちに何を残せるのか——、

また彼らの未来を今自分たちで守る方法を考えたとき、東北ロクプロジェクトの構想が芽生えました。


● 2011年3月 東日本大震災復旧活動

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□ 支援物資

 ・提供した支援物資:300トン以上

 ・配布地域:福島県・南相馬市〜岩手県・大船渡市

 

□ 炊き出し

 ・提供した炊き出しの量:約30,000食

 

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3月11日、14時46分。

マグニチュード9.0の大きな揺れを観測した直後、大津波が東北沿岸部を襲いました。

まだ設立前であったプロジェクトメンバーの一人も、迫る津波から逃れ避難所で一夜を過ごした被災者でありました。

しかし夜が明けた翌日12日より、自社で確保されていたあらゆる物資・食料を使って炊き出しを開始。

また全国の仲間を通じてあらゆる手段で情報発信を行ない、多くの企業や国民に向けて支援を呼びかけました。

 

間もなくして県外から私たちのもとには支援物資や食料が運び込まれ、また炊き出しや物資運搬・提供等に賛同して共に活動を行なう人々も増えてゆきました。

そのなかには俳優の伊勢谷友介氏やタレントのコロッケ氏をはじめとする著名人の方々、また様々なジャンルの企業経営者たちが集まり、支援活動の輪は次第に広がっていったのです。

 

そんな活動の中で私たちが痛切に感じたのが、豊かになりすぎた現代社会の中で、人間が本来備えていたはずの生きるための知識・技術が、失われつつあったという危機感でした。

この痛ましい震災を、ある種“学び”ととらえ、未来を生きる子どもたちに今、私たちが何を残せるか、何を伝えられるか——。

 

ともに復旧活動を行った仲間——建築、不動産、飲食、福祉、6次化コンサルティングの経営者6名が集い、話し、考えた結果、問いに対する答えが形として生まれたのが「東北ロクプロジェクト」でした。

 

また本プロジェクトにはともに復旧活動を行ったコロッケ氏や伊勢谷友介氏(株式会社 リバースプロジェクト)も参画。

プロジェクトを遂行すべく一員として、随時活動を行なっています。


□ 復旧活動の様子(フォトギャラリー)

● 2011年11月30日 東北の未来と可能性を考えるシンポジウム〜可能性に溢れる東北の未来


11月30日(土)

 

我々プロジェクトメンバーはこの日を“3・11の反対の日=復興の日”と定め、その印としてシンポジウムを開催しました。

会場は東北学院大学さんにご協力いただき行いました。

 

まず始めに当プロジェクトのパートナーシップである、「株式会社リバースプロジェクト」の役員であり、俳優の伊勢谷祐介氏より、自社の事業コンセプトと活動内容を紹介する「記念講演」をお話しいただきました。

 

また収容人数約300名会場に、この日は約400名にもなる聴講者が来場し、伊勢谷氏をはじめ、東北ロクプロジェクトメンバーからの思いも講話。

 

津波の映像を見て「いてもたってもいられなくなった」と現地に駆けつけ支援活動を行ったコロッケ氏。その直後芸能界に支援活動を呼びかけ、支援の輪が広がりました。実は現地入りしたコロッケ氏の案内をしたのがロクプロメンバー。共に復旧活動を行ったことをきっかけに我々のプロジェクトの存在を知り、パートナーとして協力してくれることになったのです。

 

被災地に何回も足を運んでくれているコロッケ氏だからこそ分かる、今必要な支援の形。それをこのプロジェクトで実際に行動に移したいという。この日はスケジュールが合わずビデオメッセージとしてその思いを語ってくれました。

 

(写真左から:島田昌幸、伊勢谷友介氏、渡部哲也、大江文彦、JTB東北支社長・革島 仁氏)

 

□ シンポジウムの様子(フォトギャラリー)


● 2012年3月11日 植樹セレモニー

東日本大震災発生から翌年の2012年3月11日。

ロク ファーム アタラタ建設予定地にて、地域住民を招待した植樹セレモニーが開催されました。

 

セレモニーには、東北ロクプロジェクトのパートナーシップである俳優・伊勢谷友介氏(株式会社 リバースプロジェクト代表)も参加したほか、都合により出席が叶わなかったタレントのコロッケ氏からビデオレーターが届き、被災地とそこに生きる地域の人々へのエールが送られました。

 

また震災前、岩沼市で生花店を営んでいた大泉淳子さんも講師として出席。

大泉さんが花を育てていたビニールハウスは津波で流されてしまい、店の運営が断念されるも、その後は花を通して被災者の方々を勇気づける様々な活動を積極的に行なってきました。

 

こうして震災から1年後に行なわれたこの植樹セレモニーでは地元被災者地で立ち上がろうとしている方々と、そして県外から東北を応援しようと駆けつけた人々による、復興に願いを込めた植樹イベントとなりました。

 


□ 植樹セレモニーの様子(フォトギャラリー)


● 2013年5月 地元保育園の子どもたちとの農業体験

ロク ファーム アタラタの近隣に所有している自社ファームでは、障がいを抱える従業員(利用者)たちが中心となり、日頃から季節に応じた野菜やハーブを育てています。

 

そのなかで、地元の保育園の子どもたちに向けた農業体験実習を定期的に開催。

子どもたちには種付けから、草取り、間引き、収穫まで、一連で体験してもらい、野菜の成り立ちや育つまでに必要な作業を学習してもらっています。

 

また障がいをもつ従業員にとっても、この時は子どもたちの講師に。この農業体験実習は障がい者と子どもたちの交流の場ともなっています。


□ 子どもの農業体験の様子(フォトギャラリー)


● 2013年9月14日 90年後のきみへ〜タイムカプセル設置イベント


私たち東北復興プロジェクトのサブテーマに、“90年後のきみへ”という言葉があります。

これは、今を生きる私たちが未来の子どもたちに、何が残せるか、何か伝えられるかを考え、私たちか考えうる“本当に大切なこと”を、活動を通じて実行していくという思いが込められています。

 

そんな思いをカタチに具現化したのが、この“タイムカプセル”イベント。

震災時、東北復興プロジェクトのメンバーと活動をともにした、伊勢谷友介氏が代表を務める株式会社リバースプロジェクトと共同開催イベントとして、地元の親子を対象に、90年後の人類へ思いを手紙にしたためてポストに投函するイベントが行なわれました。

 

ポストのデザインは、古くからリバースプロジェクトとの交流を深くもつアーティスト藤原彩人氏が、震災で倒壊した家屋の砂利を再利用して原料に、灯台をモチーフに制作。

“今後、様々な困難と出会い道に迷ったときでも、この灯台の光りを頼りに人びとが集まる道しるべとなるように”との思いを語りました。

 

またタイムカプセルの企画と並行して、アタラタ併設のキッチンスタジオでは子どもを対象に、お米の炊き方講座と卵を使った料理教室イベントを実施。米の研ぎ方・炊き方講座には、三菱電気株式会社様の協力のもと行なわれ、また卵料理においては子どもたちに卵を割ってもらって手伝ってもらいました。

初めての卵割り体験に、子どもたちもドキドキの様子。

アタラタオープン直前の、賑やかなひと時となりました。

 

□ タイムカプセルイベントの様子(フォトギャラリー)


● 2013年9月20日 ロク ファーム アタラタ オープニングセレモニー


9月29日(日)のグランドオープンに先駆けて、9月20日(土)、アタラタ創設に関わってくださった方々をお招きしてのオープニングセレモニーが開催されました。

 

セレモニーの式では、私たち東北ロクプロジェクトを気にかけてくださり見守ってくださっていた名取市長・佐々木一十郎氏をはじめ、創設に向けてご融資をいただいた仙台銀行様、コミュニティスペース「6スタジオ」に設備のご協力いただいた三菱電機様、株式会社JTBより東北支社長様からお祝いの言葉をいただきました。

また東北ロクプロジェクトのパートナーシップであるものまね芸人のコロッケさんからは、ビデオメッセージが届けられ、被災地の皆様に向けた温かいメッセージとともに、プロジェクトメンバーに向けた激励の言葉をモノマネを交えて披露されると、会場は驚きのあと和やかなムードに包まれました。

 

 

また、集まっていただいた親愛なるお客様には、レストラン&ブッフェ「アタラタ・マルシェ」で提供する料理や、パン工房「ル・タン・リッシュ」の焼きたてパンを試食していただいた後に、蕎麦レストラン「焔蔵」にてお食事を楽しんでいただきました。

 

この日に向けて準備を進めて来たプロジェクトメンバーおよびスタッフにとっても、この日はお客様をお迎えした初めての日。

山のように課題が見つかりつつも、10日後に控えたグランドオープンに向けて気持ちを同じくした1日となりました。


□ オープニングセレモニーの様子(フォトギャラリー)


● 2013年9月29日 ロク ファーム アタラタ グランドオープン


東日本大震災から、2年半。被害を目の当たりにし、体験し、復旧活動を続ける中で問い続けた、“未来のために今、私たちにできることは何か”。

それからロク ファーム アタラタの構想が芽生え、議論を重ね、多くの企業・人びとに出会い支えていただきながら2013年9月29日、ついにグランドオープンを迎えました。

 

これまでの約1週間は、関係各社の方々をお招きしてのプレオープンでしたが、この日からはオープンを待ちわび、またオープンの知らせを聞きつけられたお客樣が来場され、たちまち駐車場が満ぱいになるほど。

 

アタラタの上空にはオープンを祝うアドバルーンが掲げられ、その地上ではたくさんのご家族連れのお客様の笑顔で溢れました。


□ グランドオープンの様子(フォトギャラリー)